各地域の転職マーケット情報

各地方の主要産業やニーズの多い職種は?あなたのスキルや経験を活かすことができる仕事はどれくらいあるのか、現地の転職市場を知りましょう。

宮城県の転職マーケット情報

宮城県における産業の特徴

宮城県の総人口約230万人のうち、仙台市に104万人が集中しています。それゆえ、仙台市は小売・飲食等のサービス業とそれらに付随する業態の比率が高く、80%以上の方が第3次産業に就業しています。一方、仙台市以外の地域は第一次・第二次産業比率が高く、トヨタ自動車、東京エレクトロン、アルプス電気、ケーヒン、アイリスオーヤマといった日本を代表するメーカーの生産拠点が置かれています。また、農業および漁業も盛んで、笹かまぼこに代表される水産加工業など、関連した食品製造業も多数存在しています。東日本大震災の影響はいまだ色濃く、復興需要が引き続き旺盛である一方で、資材価格の高騰や人材不足の問題も深刻であり、業種によらず、まだまだ平常の経済環境とは言えない状況にあります。

宮城県における産業の特徴

宮城県の求人状況

東日本大震災後に人材不足が深刻化しており、有効求人倍率は1.25(平成26年6月度)と、全国平均と比較して高水準を維持しています。業種別にみると、建設業、サービス業で需要が旺盛です。しかしながら、復興需要の反動に対する現地企業の警戒感も強く、正社員の求人については慎重な面も見られます。また、地場企業に関しては業種に関わらず世代交代が進んでおり、次世代の経営幹部社員の採用ニーズは底堅く存在しています。

宮城県 転職市場TOPIX

建設業
復興需要が引き続き旺盛で、技術系、特に施工管理職の資格保持者についてはほぼすべての企業で採用ニーズがあります。また、新築住宅の着工数減少が予想される中、事業の多角化・複合化を目指す企業も増えており、新分野を開拓する営業担当者のニーズもあります。また、建設業向けの資材・建材商社でも営業職ニーズが顕在化しています。
IT系エンジニア
業務系システム受託に関しては、県内に大きな需要がないため宮城県本社の企業でも関東への長期出張や派遣型の勤務を余儀なくされるケースがあります。また、受注単価が首都圏と比較して低いため、年収相場も比例して低くなります。一方、数は多くありませんが自社開発ソフトを保有している企業、Web系の独自性ある技術を持った企業が存在しており、強い採用ニーズがあります。
営業
業種問わず採用ニーズは高まっています。法人向けでは食品メーカーの販路開拓、イベント・広告、システム関連、個人向けでは住宅・不動産のニーズがあります。どの業界でも顧客要望がより厳しいものになり、競争も激化しているため実力のある営業経験者であれば採用意欲は旺盛。また、地方では業界の選択肢が限られているため異業種への転職も一般的であり、専門知識以上に営業としての「基礎力」つまり、対人力・対自己制御力などがより強く求められている状況です。
管理部門・マネジメント層
地場企業では経営者の世代交代に伴う求人ニーズが底堅く存在。経営者を支え、後継者となる40代前後の管理部門・マネジメント層の求人ニーズが増えています。経営者と一緒に会社をつくっていくという役割の特性上、採用にあたっては経験・スキルはもちろん、仕事観・人間性・考え方がより重視されます。

宮城県でUIターン人材が求められている理由

宮城県内はもとより、日本全国あるいは国境を超えたグローバル競争に晒されるようになった現在、地場企業にとっても全国、世界クラスの企業に負けない付加価値を提供する企業を目指すべく、人材採用や社内研修に力を入れ、人材力を向上させていくことが不可欠です。宮城県には10 の大学が存在し、東北の他県と比べると県内の人材供給量は豊富なのですが、一方で企業内がすべて地元出身・地元育ちの人材で占められてしまっていて革新の風土をつくりにくいといった側面もあります。現状を打破しようとするときに採用対象となる人材こそが、首都圏の厳しい環境で揉まれた経験を持つU ターン人材なのです。